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ニュース・フラッシュ

2012年6月11日 北京 土居正典

中国:工業情報化部、レアアース備蓄制度導入を検討

 現地報道によると、価格変動抑制のため、工業情報化部は、レアアース備蓄制度導入及び企業間取引に公開の場を提供するレアアース取引所設立の検討を開始した。レアアース産業管理強化が実質的な段階に入った。
 企業を含め検討中の計画案では、レアアース生産者は、価格が一定水準を下回る場合には供給過剰分を市場で買付け、上回る場合には市場で売却する。
 国務院は、2011年5月に「レアアース産業の持続的かつ健全な発展の促進に関する若干の意見」を発表し、国と企業が連携し、製品及び資源による戦略的備蓄制度の確立を提言している。また2012年の全国政治協商会議でも、委員から備蓄制度導入及び財政補助の提案があった。
 2011年のレアアース価格は、上半期は急騰、下半期は暴落と乱高下した。価格維持のため、9及び10月に包鋼稀土国際貿易有限公司が買上げを行ったほか、包鋼稀土による精錬分離企業への原料供給停止、贛州稀土鉱業公司傘下全鉱山及び製錬分離企業の全面的生産停止が行われたが、市場価格への影響はほとんどなかった。

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