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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2012年6月25日 バンクーバー 大北博紀

米・加:Thompson Creek社、銅・金への多角化により株価の回復等を図る

 2012年6月17日付け地元紙等によると、モリブデン探鉱会社Thompson Creek Metals(本社:米国デンバー)が取扱鉱種の多角化により、株価の回復等を図っていると報じている。
 同社はモリブデン価格の下落、不安定な株式市場やコストの上昇等に対し、戦略的な計画案(取扱鉱種の多角化)で株価の長期的な安定を図るとしている。
 ・酸化モリブデン価格の下落
  2011年平均価格17.37 US$/lbから2012年Q1の平均価格は14.74 US$/lbに下落
 ・不安定な株式市場
  欧州経済危機、同社株価の下落(過去52週超で66%下落、2012年6月17日終値はC$3.55)
 ・同社キャッシュコストの上昇
  2011年Q1 5.37 US$/lbから2012年開始時までに12.95 US$/lbへ上昇
 ・Mount Milligan銅・金プロジェクト開発コストの上昇
  労働者の入れ替わりや獲得競争により、開発コストが9.8億US$から14億~15億US$に上昇
 同社のモリブデン生産量はEndakoモリブデン鉱山への新たな破砕機の導入等の設備工事により、2011年Q1の1,030万lb(4,672 t)から2012年同期は440万lb(1,996 t)に減少、同期純利益は1.289億US$から110万US$に急落している。
 同社が戦略的に必要とするMount Milligan銅・金プロジェクトは、銅8,100万lb(36,741 t)/年、金194,000 oz(6.0t)/年の生産が見込まれており、銀行アナリストは同プロジェクトの完成により、同社株価は回復すると予想している。

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