ニュース・フラッシュ
2012年6月26日
サンティアゴ
縫部保徳
チリ:火力発電プロジェクト環境認可不承認、鉱山開発プロジェクト影響懸念
2012年6月25日、チリ第Ⅲ州環境影響評価委員会は、Punta Alcalde石炭火力発電所建設プロジェクト(チリ第Ⅲ州、発電能力740 MW、投資額14億US$)の環境影響宣言書の不承認を決定した。同プロジェクトを実施するEndesa社はこの決定を不服とし、閣僚委員会に審議を求める意向である。同プロジェクトによりチリ北部の電力不足解消が期待されており、今回の認可不承認でRelincho銅プロジェクト、Cerro Casale銅・金プロジェクトなどへの投資スケジュールが変更される可能性があるとされる。
また、チリ北部ではMPX社のCastilla火力発電所建設プロジェクト(チリ第Ⅲ州、発電能力 2,100 MW)も地域住民の強い反対のために実施が危ぶまれている。同プロジェクトは現在、最高裁判所で地域住民と和解交渉中であるが、頓挫した場合には電力供給に大きな問題が生じると危惧されている。