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中国:レアアース取引所誕生へ
安泰科によれば、包鋼希土を中心に設立計画が進行中の「レアアース取引所」は、内モンゴル自治区包頭市に2012年8月8日、正式に設立される予定である。なお設立当日は、第4回中国包頭希土産業(国際)フォーラムが開催される予定になっている。
関係者によると、取引所は包鋼希土及び広晟有色などが共同で設置し、「包頭希土製品取引所有限公司」と称する。なお、具体的な運営方式についてはまだ明らかにされていない。
工業情報化部蘇波副大臣は、「取引所設立については、関係企業と何度も協議を行い、事前準備作業を行っている。取引所設立が加速できるよう支援していくほか、中国稀土業界協会もそれに参画させ、レアアースの生産者及び需要者の調整を行い、市場の秩序改善に共に努力していくようにサポートしていく」、また「この取引所により、レアアース価格は完全に市場競争の中で形成されるようになり、市場価格体系が標準化されていくだろう」と話す。
なお、包鋼稀土は2011年5月、内モンゴル自治区人民政府から「内モンゴル自治区人民政府の包頭レアアース製品取引所設立関連事項に関する回答」を受け取り、包頭市が「包頭レアアース製品取引所有限公司」を設立、業務には「大口商品の先物取引、大口商品の先物取引市場管理、倉荷証券取引」を盛り込まないこと、包頭市が早急に包鋼稀土と内モンゴル高新控股有限公司を主体とする企業法人を設け、レアアース製品取引関連業務を展開していくことが同意されていた。
また、包頭レアアース製品取引所の市場に対する支配力と影響力を高めるために、他の省・自治区のレアアース製品生産企業からも株式を募集することが記されていた。
証券関係者は、「2011年のレアアース価格の変動は、レアアース業界の統合・調整を難しくした。取引所設立により、国の厳密な監督管理が可能となり、レアアース価格の安定維持にも役立つ」と評価している。