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ニュース・フラッシュ

2012年7月11日 調査部 渡邉美和

中国:希土の国家備蓄、第二回が始動、五鉱集団などから買い入れか

 2012年7月11日に中国現地メディアが、複数の関係者から得た情報として伝えたところによると、中国アルミ業集団、五鉱集団、包鋼稀土などが関係して希土の国家備蓄が進行している。なお、当初の報道では今回が初の備蓄用買い入れとも伝えられたが、その後の中国報道は以下にあるように、2011年に試行していて、2012年の買い入れは第二回目としている。
 備蓄量と買い入れ価格については現時点で不明であるが、市場では、買い入れ価格は現行の現物取引価格が参考にされていると言われている。また、南方希土のある大型希土企業の関係者によれば、今回の備蓄買い入れは国有企業と中央企業に焦点が合わせられている。また、今回の対象品種はジスプロシウムとテルビウムとユーロピウムとの情報もある。前2者は重希土であり、ユーロピウムは軽希土である。参考となるといわれている現在の中国内での現物取引価格は、酸化ジスプロシウムが3,800~3,900元/kg、酸化テルビウムが5,500~5,700元/kg、酸化ユーロピウムが6,400~6,500元/kgである。
 消息筋によれば、発展改革委員会傘下の国家物資備蓄局による今回の備蓄は第一回でなく、2011年、備蓄局は秘密裏に試行として備蓄を、軽希土を主対象として行っていたとのことである。

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