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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2012年7月16日 リマ 岨中真洋

エクアドル:Iamgold、Quimsacocha金プロジェクト撤退

 2012年7月6~9日付け地元各紙によると、Azuay県のQuimsacocha金プロジェクト開発権益を保有するIamgoldは、6月21日カナダジュニアINV Metals Inc. に権益を売却したと発表した。
 Quimsacocha金鉱床は1990年代からGogema、Newmont、TBXによって探鉱が実施されたが開発には至らなかった。
 2000年、IamgoldはQuimsacocha金プロジェクト権益100%を取得し、2003年から4千万US$を投資し、総延長6万mのボーリング探鉱で金資源量330万ozを確認した。2007年から2008年にプレFSを実施、2011年からの採掘を目指したが、2008年の鉱業指令No.6発令により、3年間の鉱業活動停止が余儀なくさせられ、鉱区がAzuay県の水源地にあたり水質汚染を懸念する地域住民の反発が強いこと、鉱業法で規定された採掘契約交渉が遅々として進展しない状況などから、Iamgoldは開発を断念するに至った。
 権益売却は、IamgoldがINV株45%(1億5千万株相当)と等価交換するもので、今後INVがQuimsacocha金プロジェクトを引き継ぐ場合、Iamgoldがこれまでの経験を生かしINVをバックアップすることで45%の権益を維持することとなる。
 IamgoldがINVに売却したQuimsacocha金プロジェクト権益の評価は、金資源量約330万ozを見込み価格100 US$/ozとした場合3億3千万US$となる。しかし、INV株は0.11~0.20 US$で取引されているため1億5,000万株は1.65~3千万US$となり、IamgoldのQuimsacocha権益は極端な低価格で取引されたことになる。

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