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ニュース・フラッシュ

2012年7月22日 モスクワ 大木雅文

キルギス:地質鉱物資源庁、クテサイⅡ鉱床開発の権益20%以上を国家に譲渡する可能性を検討

 2012年7月12日付け現地報道によると、クテサイⅡレアアース鉱床開発の権益20%以上を国家に譲渡する交渉がKutesay Miningとの間で進められていると、キルギス地質鉱物資源庁が伝えた。同庁によると、国家への譲渡と具体的な権益保有率は3週間以内に決定される。
 2012年6月26日、キルギス共和国議会の経済部門発展委員会は、レアアース採掘に従事するKutesay Miningのライセンス契約延長を取り消し、鉱床を競売に付すよう地質鉱物資源庁に勧告した。尊厳(アル・ナムィス)党のヌルジャン・バディケーエワ議員によると、地質鉱物資源庁は2012年6月15日に第2次ライセンス契約を延長したが、Kutesay Mininglは第1次、第2次ライセンス契約の条件を満たしていなかったとされている。
 クテサイⅡ鉱床のレアアース鉱石埋蔵量は、ソ連時代の地質調査では5万3,000 tと評価されていた。現在、Kutesay Miningによりさらに鉱層が発見されている。2013年にはカシカ・レアアース工場の開業が予定されている。
 かつてのキルギスの化学冶金工場から購入したプラントでは現在、設備・施設の大規模修理が行われている。総生産高は2013年3,000万US$、2014年4,000万US$を予定している。工場はアク・チュス鉱石処理プラントも擁し、地域に1,500人の雇用を創出する。
 Kutesay Miningはカナダ企業Stans Energy Corp.が設立したStans Energy Kgの子会社である。Stans Energy Kgは、クテサイⅡ鉱床(レアアース、ビスマス、モリブデン、銀)、カレサイ鉱床(ベリリウム、鉛)の地質調査・開発目的の地下資源利用権ライセンスを所有している。

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