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ニュース・フラッシュ

2012年7月30日 北京 土居正典

中国:包鋼希土、北部レアアース統合計画、8月までに完了

 現地報道によると、2011年5月に内モンゴル自治区政府は「内モンゴルレアアース川上企業の統合・淘汰案」により、精錬分離企業35社に対する統合・淘汰計画を発表した。統合・淘汰は、①再編・統合、②補償つき閉鎖、③淘汰的閉鎖の3方式で行われることになったが、具体的な方法は次のとおりであった。

① 自治区以上の投資主管部門によるプロジェクト立案、認可企業については、包鋼集団との話し合いによる再編・統合。

② 盟市、旗県(市、区)によるプロジェクト立案、認可企業については、包鋼集団による補償、閉鎖、業界撤退。

③ プロジェクト立案、認可関連書類を有しない企業は、淘汰的閉鎖。

 当初、同自治区政府は2011年6月末までの統合完了を要求したが、企業及び自治区政府の間で、補償基準に関し大きな見解の相違が生じ、統合案は行き詰まった。自治区政府は2011年9月27日、各企業向け個別の統合案作成を要求し、紆余屈曲はあったが、最終的に自治区政府補償基準が引き上げられ、当初包鋼稀土が4社とした再編・統合対象企業は13社にまで拡大された。
 現在、包鋼稀土は、再編・統合対象13社に対して再編業務を積極的に推進し、補償・閉鎖対象18社に対しては5,600万元(8.9百万US$)以上の補償金支払い、淘汰的閉鎖対象4社については、自治区政府関連部門による工場及び生産設備解体、水道、電気の停止、工商登記の年度検査の停止などの措置を行っている。
 包鋼稀土資産部楊秀坤部長は「包鋼稀土が主導する内モンゴルのレアアース産業統合枠組みは出来上がっており、包鋼稀土の傘下に下る13社の再編はスタートしている」と話している。また包鋼稀土経営陣に近い関係者は「13社は、8月までには統合され、半期報告書で関連情報が発表されるだろう」と話す。
 なお、包鋼稀土が提出した「北方レアアース集団組織構造計画案」は、既に国家工業情報化部へ報告されている。

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