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- 鉛 ベースメタル
中国:鉛蓄電池産業、回収システムの逐次整備により継続成長が期待
現地紙によると、地元調査機関の2012年4月の報告では、中国の2010年鉛蓄電池生産量は1.44億kVAhで世界の40%を占め、前年比20.84%の増加を示したが、増加率は2009年の31.43%と比べると低くなっている。産業整理に加えてニッケル水素電池等への代替などの影響もあるとしている。リチウムイオン電池などへの挑戦もさることながら、中国の鉛蓄電池産業が直面している問題は環境圧力であり、廃棄蓄電池の回収処理が現在の鉛蓄電池で最大の問題と伝えている。それとともに、回収システムが逐次整備されることにより継続的な成長が期待されるとして、以下の主要分野での動向を示した。
・ 自動車用
自動車の始動に用いられる鉛蓄電池は伝統的かつ最大の分野であり、自動車産業の発展に伴い大きく増加した。また、交換が必要であり、現在全中国で1億台の保有自動車数からすると、交換需要も根強い。
・ 通信設備分野
通信分野で用いられる鉛蓄電池も大きな分野であり、主に通信基地設備や交換室の各電源などに用いられ、取り換え周期は3~5年で、電信固定資産投資額の2~3%を占める。この分野での鉛蓄電池のシェアは90%以上であり、通信設備電源市場はまだ大きく成長する見通し。
・ 動力用
動力用としての主な使用分野は電動自転車であり、2010年の中国の電動自転車生産量は2,954万台に上り、前年比24.69%の増加を見せた。現在、90%の電動自転車は動力用電池として鉛蓄電池を用いている。ニッケル水素電池は僅かに8%、残る2%はリチウムイオン電池である。電動自転車の電池寿命は1~2年で、電動自転車の保有台数1.7億台から推定すると毎年1億台の電動自転車が電池交換することになる。