ニュース・フラッシュ
2012年8月6日
ジャカルタ
高橋健一2012. 8. 6 北京 土居正典
インドネシア:中国Bosai Minerials Group、アルミナ・プラントを建設
2012年8月2日付け報道によれば、中国ボーキサイト生産大手のBosai Minerials Group(重慶博賽鉱業(集団)有限公司)は、インドネシアに10億US$を投資し、アルミナ・プラントを建設する計画である。計画するプラントは当初アルミナ年産200万t規模とし、将来的には2倍となる400万t規模に拡大することも視野に入れているという。同社は、生産規模を拡大する方針で、ここ数年においてインドネシア、ギアナ、ガーナなど海外のボーキサイト鉱山を積極的に買い進めており、これら上流資源確保に総計で20億~30億US$投じる計画である。今回の同社のインドネシア進出は、インドネシア政府が進める鉱物資源高付加価値化義務により、2012年5月から実施されている鉱石輸出規制や、2014年1月からの完全な鉱石輸出禁止を睨んだ動きであり、競争が熾烈となっている中国アルミナ生産業界において、同社の今回の動きは他のアルミナ生産中国企業にも波及する可能性があると、業界アナリストは指摘している。
インドネシアは中国にとって、国内需要の約8割を占める最大のボーキサイト鉱石供給国であったが、インドネシア政府による鉱石輸出規制により、5月以降の輸出量は、最大を記録した560万t/月から6月は19万tと激減している。
