閉じる

ニュース・フラッシュ

2012年8月13日 サンティアゴ 神谷夏実

ブラジル:Anglo American,ブラジルの鉱山投資の遅れに懸念

 メディア報道によると、Anglo AmericanのCynthia Carroll社長は、7月下旬、ロンドンを訪問中のブラジルのRousseff大統領と会談し、ブラジルにおける鉱山開発プロジェクトが直面している環境審査の遅れ等が開発の障害になっていることに言及した。ブラジルでの鉱山投資は、複雑な税制、高い労働コスト、治安問題、未整備なインフラ、環境審査の遅れ等のいわゆるブラジルコストの問題があるとされている。Anglo Americanは、現在Minas Rio鉄鉱石プロジェクトの開発を計画しているが、環境許可が遅れており、2012年中に必要な許認可が取れたとしても、鉱石出荷は、当初計画の2013年より1年遅れの2014年下期になるという。同社は、この他にも、2011年にBarro Altoニッケル鉱山の操業を始める等、最近ブラジルへの投資を強化している。Minas Rio鉄鉱石プロジェクトは、生産能力26.5百万t/年のペレット用鉄鉱石の開発を行うもので、初期投資額は57.5億US$(2012年3月現在)とされている。しかし、市場関係者は、プロジェクトの完成はさらに遅れ、初期投資額も69億US$に大幅に超過するとする見方もしている。

ページトップへ