ニュース・フラッシュ
2012年8月13日
北京
土居正典
中国:福建省、レアアース資源・産業を統合へ
現地報道によると、2012年8月1日、福建省の経済貿易委員会及び国土資源庁は共同で7月19日付け「福建省レアアース資源の保護強化及び科学的開発計画案(2012~2015年)」を発表した。計画案では、統合・再編及び資源統合により、厦門タングステン業株式有限公司を中心に「福建希少希土集団有限公司」を設立し、大企業主導型の産業を形成するとしている。
なお、同省政府関連部署の公司設立案に基づき、7月16日に福建冶金持株公司は、全額出資子会社の福建黄金集団有限公司を福建希少希土公司に名称変更し、同省工商行政管理局から営業許可証を取得した。さらに、福建冶金公司は、保有する厦門タングステン業の権益33.6%を福建希少希土公司に無償譲渡した。
計画案では、国家級レベルのレアアース産業パーク1か所、グリーン開発モデル鉱山2か所及び国家級レベルの実用製品・技術改善・研究開発のプラットフォームを建設し、国際競争力を有する生産額200億元/年以上の企業を育成し、2015年までには産業全体の生産額400億元/年以上を目指している。
また、今後2年以内に資源開発の規範及び秩序の確立により、違法採掘行為を抑制すると共に資源統合を促進する。2012年末までに資源統合を実施しない採掘権者には、2013年の採掘指標を配分しないとしている。
なお、福建省の経済貿易委員会、発展改革委員会及び科学技術庁等関係部署は、高性能磁石材料・部品、発光材料・部品、水素吸蔵材料及び他の機能材料を重点的に研究開発するプロジェクトに対し、戦略的新興産業指導資金を設け支援する。
