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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2012年8月30日 サンティアゴ 縫部保徳

チリ:チリ銅鉱業、2020年までに電力需要が約2倍に

 チリにある銅鉱山の電力消費量は年6.7%の割合で増加し、2020年には39.4 TWhに達するとCOCHILCO(チリ銅委員会)がレポート中で予想した。2012年の電力消費量は約23 TWh。チリの主要鉱山に電気を供給する北部電力網(SING)では年7.0%の増加が見込まれ、2020年には25.7 TWhに達すると予想された。中央電力網(SIC)中の銅鉱山の電力消費は年6.3%増加し、13.7 TWhとなる見込み。この電力消費増の主因として海水淡水化及び鉱山サイトまでの揚水が挙げられる。2012年時点でこれらは銅鉱業全体の消費の3%を占めるに過ぎないが、2020年には14%、5.7 TWhを消費し、分野別で2番目の消費量になると予想された。電力消費で最大なのは今後も選鉱分野で56%を占める。銅1 tを生産するために必要なエネルギー量は鉱石品位の低下や採掘レベルの深部化などにより増加しており、2001年の1,820万J/tから2010年には2,391万J/tに増加している。チリ銅鉱業が必要とする全発電容量は2020年までに5.7 GW(SING: 3.7 GW、SIC: 2.0 GW)となることが予想され、現在より2.9 GW(SING: 2.0 GW、SIC: 900 MW)の追加が必要となる。これについてCOCHILCOは、SINGでは1998~2011年の間に約2.5 GW増加しており、不可能な数字ではないとした。

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