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カザフスタン:Kazzinc、2012年上期の生産実績
2012年8月24日付け現地報道によると、Glencore(本社:スイス連邦バール市)の資料において、Kazzinc(本社:ウスチカメノゴルスク市)の2012年上期の生産実績が発表された。
具体的には、金属亜鉛生産は14万9,500 t(前年同期14万9,300 t)で、うち自社原料によるものが11万3,700 t(前年同期12万6,000 t)、外部原料によるものが3万5,800 t(前年同期2万3,300 t)であった。
精錬鉛生産は前年同期の5万3,000 tから4万3,600 tへと減少し、うち1万3,900 t(前年同期1万8,800 t)が自社原料、2万9,700 t(前年同期3万4,200 t)が外部原料によるものであった。
銅生産は前年同期の2万6,500 tから2万5,900 tへと減少し、うち2万4,500 t(前年同期2万5,800 t)が自社原料、1,400 t(前年同期700 t)が外部原料によるものであった。
一方、金生産は前年同期の22万4,000 ozから27万6,000 ozへと増加し、うち23万3,000 ozが自社原料、4万3,000 ozが外部原料によるものであった。自社原料による金と銀の生産量は前年同期に比べそれぞれ13%増、15%増となった。この増加は、Kazzinc傘下のAltyntau社(アクモラ州にある最大級のVasilkovskoe金鉱床を開発中)の生産量拡大による。
また、Glencoreによると、2011年8月に操業開始したUst-KamenogorskにあるKazzincの新しい銅製錬所は現在生産能力の80%で稼働しており、2013年上期には年産7万tのフル操業に達する見込みである。この製錬所では2011年末までに約1万3,000 tの銅カソードが生産された。
またKazzincの発表によれば、鉛生産施設の再建を終え、新炉によるリッチスラグの初生産は2012年8月末を予定し、溶解物は高炉での製錬を経て、さらに精製され鉛となる。Kazzincは、鉛生産施設再建により全工程が近代化され、再生原料処理を可能とし、生産性・安全性の向上と電力消費量の低減が促進されるとしている。
Glencoreは2012年第3四半期にKazzincにおける自社持分を現在の50.7%から93%へと拡大する32億US$の取引を終える見込みである。売手は現金22億US$とIPO価格で10億US$相当の約1億1,700万株を得る。GlencoreのHPに掲載された2011年11月8日付ユーロ債趣意書によると、カザフスタン企業Verny CapitalがKazzincの48.73%の株式を所有している。(ニュースフラッシュ2012-20(2012年5月30日)を参照のこと。)
