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ニュース・フラッシュ

2012年9月3日 リマ 岨中真洋

ペルー:環境影響評価(EIA)審査・承認担当機関の設立

 2012年8月29日~30日付け地元紙によると、Pulgar-Vidal環境大臣は、環境影響評価(EIA)の審査・承認担当機関「持続的投資環境認証サービス局」(SENACE)の設立法案は、政府による環境政策取り組みへの意思を表すものであるとした上で、国会による承認を要請した。
 また、SENACEの設立は、様々な省庁で数多くのEIA審査が行われている現状を考慮し、審議会の設置や政策ツールの設計、審査・承認に係る権限移行等を通して段階的に行われるとしたほか、窓口を一本化したEIAの審査・承認のメカニズムを構築すること等を明らかにした。
 一方、この法案に関して、エネルギー関連法律の専門家は、SENACEの設立によって、EIA審査はより一層の遅れが生じる可能性があるとの懸念を示した。特に、各省庁からSENACEに対するEIA審査・承認作業権限の移行プロセスにおいて遅延が発生するだろうとし、その理由として、法案を見れば、SENACEが予算をはじめとして、EIAの審査に必要なだけの能力を有していないことが読み取れるからだと説明した。なお、法案にはSENACEに対する各省庁からの権限移行についての期限は定められていない。

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