ニュース・フラッシュ
2012年9月3日
リマ
岨中真洋
ペルー:鉱業プロジェクトに関する先住民事前協議の対象地域は5県の見通し
2012年9月3日付け地元紙は、先住民事前協議法の対象となり得る4つの先住民族がペルー国内のアンデス山岳地域に存在することを、文化省の異文化受容次官室が特定したとの非公式情報を、San Marcos大学のペルー研究所が入手したと報じた。
同研究所によると、これらの先住民族とはケチュア、アイマラ、ウロス、またLima県の山岳部Huarochiri-Yauyosに存在する先住民となっている。これら先住民族が事前協議の対象となることが正式に決定された場合、アイマラ族が居住するPuno県の3郡において進行中の鉱業プロジェクトに、事前協議の実施が義務づけられることになる。その他にも、ケチュア族の居住するCusco県、Ancash県、Ayacucho県内のプロジェクトが事前協議の対象となる見通しである。
ただし同研究所は、これらの先住民族の厳密な居住地域の特定が未だ行われていないことから、正確な先住民地域の決定を行うことが今後の課題だと指摘している。
その他にも、アマゾンジャングル地域に48の先住民地域が特定された模様である。アマゾンでは主に石油プロジェクトが実施されているが、同研究所は、アンデスとアマゾンの中間地点に位置する鉱業プロジェクトが事前協議の対象になる可能性も指摘した。
