閉じる

ニュース・フラッシュ

2012年9月3日 ロンドン 北野由佳

南ア: Marikana鉱山の労働者270名が殺人罪で起訴されるも反発を受け起訴は一時取り下げ

 白金生産大手LonminのMarikana鉱山で2012年8月16日に暴動を起こした鉱山労働者と警官隊が武力衝突し警官隊の発砲で34名が死亡した事件に関し、南アの検察当局は8月30日、34名を殺害した罪で鉱山労働者270名を起訴すると発表した。これを受け、南アのJeff Radebe司法大臣は「この決断が、地域コミュニティ及び一般の南ア国民の間で、衝撃、混乱、パニックといった感情を引き起こしているに違いない。」とコメントし、検察当局にこの決断の説明を求めた。また、検察当局がアパルトヘイト(人種隔離政策)時代に施行された「共同目的法(common purpose)」の“共同労働者の殺人“の規定を適用して、270名の労働者を起訴したことに関して国内から反発の声が高まっていた。9月2日、検察当局は270名に対する起訴を一時的に取り下げることを発表し、検察当局のNomgcobo Jiba氏は「全ての調査が完了した後、最終的な起訴を行う。」とコメントした。なお南アでは、司法大臣の管轄下において独立であるとされる検察当局について、どの点でどのレベルまで独立なのか議論がある。

ページトップへ