ニュース・フラッシュ
2012年9月4日
北京
篠田邦彦
モンゴル:中国アルミが南戈壁資源の買収を中止
安泰科によれば、中国アルミは2012年9月3日、Turquoise Hill Resoures社と共同で実行する予定の南戈壁の買収については、モンゴル政府による許認可を短い期間で取得する可能性が低いと判断し、協議を中止することを決めた。
南戈壁は香港取引所に上場する大手石炭生産・開発企業。モンゴル及び中国内の国境近くに石炭資源を保有し、モンゴル南戈壁区のコークス(原料炭)資源及び燃料炭資源も対象としている。中国アルミは、2012年4月5日に9.2億US$を投入し、南戈壁の56~60%の権益を買収し、当該企業の第一株主になる計画を立てていた。
今回中国アルミの買収計画が中止となったのは、モンゴル政府による規制が背景にある。モンゴル政府は、2012年5月17日に外国企業による重要産業投資管理法(鉱物資源を含む)を認可した。外国企業が戦略的産業に投資し、1/3の権益を保有する場合、投資総額の多少と関係なく、モンゴル政府による承認を受けなければならず、中国アルミによる南戈壁の買収案もモンゴル政府による審査を受けることとなった。
