ニュース・フラッシュ
2012年9月7日
調査部
渡邉美和
中国:2012年8月の輸出額、小幅上昇にとどまる、輸出増値税還付も検討
2012年9月10日に中国の税関総署は8月の中国の輸出入額を発表した。「8月の輸出額はマイナス成長か」とも予測され注目されていた輸出額は7月の前年同期比+1.0%からは反転したものの、単月では+2.7%と小幅上昇にとどまった。輸入額は単月では一転、マイナス成長の-2.6%となっている。
これに先立ち、現地報道では、中国社会科学院の特別招聘顧問の王洛林は最近、経済参考報紙と厦門大学マクロ経済研究センターが共催したマクロ経済フォーラムの席上、「8月の輸出額は楽観できず、今年の貿易額成長10%も達成は難しくなるかもしれない。輸出額の減少は一時的なものでない恐れがある」と語ったと報道されている。
また、多くの機関でも8月の輸出入額見通しは悲観的な予想がなされていた。
このような中で、関係筋が輸出に対する援助措置を、輸出品質検査、通関、保険など多方面からの検討に着手したとも報じられていて、一部産業での増値税還付率を高めることが含まれているとも伝えられている。