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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2012年9月17日 ジャカルタ 高橋健一

フィリピン:Glencore、PASAR銅製錬所拡張のための用地200 haを取得

 2012年9月17日付けの地元報道によれば、スイス系資源商社のGlencoreは、フィリピンPASAR銅製錬所の拡張のため、立地するレイテ島Isabelで200 haの用地取得を進めている。
 同社の拡張計画は、発電プラント建設を含み、総投資額5億~6億US$とされ、このうち製錬所本体の拡張に3億~3.5億US$、200 MWの石炭火力発電プラントに2億~2.5億US$の計画となる。拡張後は、現在の年間銅精鉱処理量72万tから120万t規模に拡大される。フィリピン貿易産業省Cristino L. Panlilio次官によれば、この拡張計画は、今月中にアキノ大統領及びGlencoreトップの会談により、正式に決定される予定であるとしている。フィリピン政府側としては、Glencoreのこの拡張計画を機に、同製錬所を中核とした銅地金を原料とする下流産業、特に中堅企業による銅加工製品部門の育成を促進する狙いを持っている。
 PASAR銅製錬所は、1980年代に日本の官民連携プロジェクトとして建設され、現在はGlencoreが78.2%の権益を所有するフィリピン唯一の銅製錬所であり、銅地金年産規模215,500 tである。

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