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ニュース・フラッシュ

2012年9月17日 北京 篠田邦彦

中国:レアアース採掘権の付与4割削減、中国中央企業に傾く

 中国国土資源部のウェブサイトで「レアアース探査権リスト」及び「レアアース採掘権リスト」が最近発表された。リストによれば、レアアースの探査権は10件、また、採掘権は113件から67件と4割近く減少した。
 「採掘権リスト」によると、江西省では45件の採掘権が付与され、国内各省区の第1位を占めている。そのうち、江西省贛州レアアース鉱業有限公司に43件付与されるとともに、贛州虔力レアアース新エネルギー有限公司に1件、万安江タングステンレアアース鉱業有限公司に1件付与された。公開情報によると、贛州市では、これまで採掘権88件が付与されていたが、今回贛州に下付するレアアース採掘許可証の数が大幅に減少した。
 他に採掘権の付与状況は、四川省7件、福建省5件、広東省3件、雲南省2件、内モンゴル自治区2件、湖南省・広西・山東省それぞれ1件である。そのうち湖南省では五鉱希土江華有限公司に1件、広西省では広西有色金属集団崇左レアアース開発有限公司に1件、山東省では微山湖レアアース有限公司に1件、内モンゴル自治区では包頭鉄鋼集団に2件付与された。
 採掘権が付与された企業数と配分から明らかなように、中国政府はレアアース産業の採掘を規制し、違法な採掘や乱採掘を取り締まる方針である。また、採掘権は中央国有企業や地方国有企業に集中し、政府が採掘権の管理を通じて、レアアース産業の統合を図っていることがわかる。

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