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ニュース・フラッシュ

2012年9月19日 モスクワ 大木雅文

ロシア・インドネシア:Norilsk Nickel、インドネシア工業省と基本合意書を調印

 2012年9月11日付け現地報道によると、8日にウラジオストクで開催されたAPECビジネス・サミットで、Norilsk NickelのストルジャルコフスキーCEOは、インドネシアのユドヨノ大統領と会談し、インドネシアにおける同社のプロジェクト実施、特に年産40万tの銅製錬施設建設や銅ニッケル有望鉱床開発の可能性について議論が交わされた。
 これを受け、同社とインドネシア工業省は「冶金分野の投資プロジェクト実施における技術協力の原則」の基本合意書に調印した。これにはインドネシアの鉱業・冶金産業案件への投資実施に対するNorilsk Nickelの関心が示されている。一方、インドネシア工業省側も同社の意向を歓迎、銅製錬施設に対する原料供給支援を含め同社の計画実現を支援する。また会談では、インドネシアで生産されていない設備の輸入に対するVAT減免等の税優遇措置、加速償却、投資回収期間のタックス・ホリデイ、原料供給保証についても議論された。ユドヨノ大統領は、インドネシア国内で有望プロジェクトを実施するという同社の意向を支持し、大型投資案件で優遇措置を与える可能性を確認した。
 また、前日の7日、同CEOはインドネシアのヒダヤット工業相とも会談し、銅製錬施設建設プロジェクト実施の展望とその条件を詳細に議論した。同工業相はインドネシアにおける同プロジェクト実現がもたらす意義を強調し、これは2009年に採択された法律第4号鉱業法実施の更なる一歩となると述べた。同法はインドネシア国内における原料加工度の向上を前提とし、製錬施設への原料供給確保の基礎を築くものである。(ニュースフラッシュ2012-25(2012年7月4日)を参照のこと。)

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