チリ：Inca de Oro銅・金プロジェクト、高電力コストを理由に開発延期

　メディア報道によると、豪PanAust社は電力コストが高いことを理由にチリ第Ⅲ州のInca de Oro銅・金プロジェクトの開発延期を決定した。同プロジェクトはPanAust社66％、CODELCO34％のJVでFSはすでに完了しており、2013年中頃に建設着手、2014年半ばまでに生産を開始する計画であった。これまでにInca de Oro鉱床の概測及び予測資源量として7.7億t、平均銅品位0.36％、平均金品位0.1 g/t、平均モリブデン品位0.01％が報告されている。
　チリでは2012年8月末にCastilla火力発電プロジェクト(第Ⅲ州)が最高裁の判決により凍結されるなど電力価格や電力供給の問題が顕在化し、鉱山開発に影響が出ることが懸念されている。鉱山各社はエネルギー供給不安と高電力コストによる競争力低下に対する懸念を表明している。