ペルー：Barrick社・Pierina金鉱山への抗議運動で死者発生

　2012年9月21日付け地元各紙によると、Barrick Misquichilca社がAncash県で操業するPierina金鉱山に対する抗議行動として、道路封鎖を行っていた同県Huaraz郡Jangas村のMareniyocやSan Isidro等の集落の住民らが警察と衝突した結果、住民1名が死亡し、合計9名の負傷者が発生した。
　これらの集落では2012年9月半ばから飲料水の供給が途絶えており、住民らは、水資源の枯渇はBarrick Misquichilca社による鉱業活動が原因であるとしている。
　これらの集落のためにBarrick Misquichilca社により浄水施設が建設されたものの、住民らは、水質が信用できないとして同施設による飲料水の供給を拒み、Pierina金鉱山近くの泉から水を入手可能かどうか検討する一方、Barrick Misquichilca社に対し、同社がこれら集落に対して約束していた水の供給を履行するよう迫るため、鉱山へのアクセス道路を2012年9月14日から封鎖していた。
　Barrick Misquichilca社は警察による武力の行使は住民らがPierina金鉱山施設のドアを破って侵入しようとしたことが原因であると主張しているが、政府は、住民が死亡したことを受け、事件の詳細を調査し責任を追求するとしたほか、争議解決に向けた協議会を設置するとの発表を行った。