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レアメタル
2012年10月15日 ジャカルタ 高橋健一

インドネシア:9月の錫輸出量実績は75%増となる一方、新たな規制により10月は半減の見込

 2012年10月11日付け報道によれば、インドネシアの9月の錫輸出量は前月比75%増の9,874 tとなった。インドネシア商業省が発表したもので、これは、錫価格低迷に伴い、バンカ島錫生産業者が8月中に生産を停止した反動によることが主な要因。一方、Indonesian Tin Association(インドネシア錫協会)によれば、9月の増加は一時的なもので、鉱石在庫の減少と10月から新たな規制が開始されることにより、10月の輸出量は再び減少に転ずるとし、その輸出量は半減するものと見込んでいる。新たな規制とは、これまでPT Timah等の大手事業者は、採掘実施契約等に基づいた中小事業者からの鉱石を買入れ、選鉱・製錬を実施し、地金生産していたが、10月1日からこれが禁止される。この規制は、新鉱業法の詳細規定の一つとなる鉱業サービス事業に関するエネルギー鉱物資源大臣令(2009年9月30日第28号)の規定によるもので、鉱業ライセンス(IUP)所有者は採掘、選鉱、製錬を自身で実施しなければならず、同大臣令施行時点で採掘実施契約等の既存契約がある場合には、施行から3年以内には完全実施が義務付けられている。この新たな規制開始と同時に、違法採掘者に対する警察の取り締まりも強化される予定であり、10月以降はこれらが影響するものとしている。

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