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ニュース・フラッシュ

2012年10月22日 サンティアゴ 神谷夏実

ブラジル:Vale、2012年第3四半期報告を発表

 Valeは、2012年第3四半期報告を発表した。これによると同期の鉄鉱石生産は、前期比4.2%増、前年同期比4.5%減の83.9百万tであった。主要地域別では、Northern Systemが27.6百万t(32.9%)、Southeastern Systemが28.9百万t(34.4%)、Southern Systemが21.5百万(25.6%)であった。同社の2011年の鉄鉱石生産は322.6百万tであったが、2012年Q3までの12カ月の生産量はこれをわずかに下回る317.4百万tであった。Valeは、パラ州Carajas地域でN5 Southプロジェクトを開発中で、2012年H1よりプレ・ストリッピングが始まっており、2012年末より生産を開始するが、2013年以降Valeの鉄鉱石生産に貢献するという。同プロジェクトの埋蔵量は10.25億t(Fe 67.5%)で、2013年以降のCarajas地域の生産量が25%増加することが期待されている。一方銅の生産量は、前期比3.6%減、前年同期比19.9%減の68千tであった。主要鉱山別では、Sossego鉱山が29千t、Sudbury鉱山が14千t、Voisey’s Bay鉱山が9千t、Tres Valles鉱山が3千tであった。銅生産量の減少は、主にカナダのSudbury、Thompson両鉱山での定期メンテナンスによるものである。ザンビアのLubambe鉱山は10月より生産を開始している。ニッケルの生産量は、前期比19.8%減、前年同期比15.7%減の49千tであった。これもSudbury、Thompson両鉱山でのメンテナンス、ならびにVNC鉱山、Onca Puma鉱山における技術的なトラブルによる。特にOnca Puma鉱山では、2基の炉が故障で止まっており、復旧の見通しが立っていない。石炭に関しては、モザンビークのMoatize鉱山の生産が立ち上がったため、原料炭が1.2百万t(前年同期の2倍)、一般炭が524千t(前年同期比60%増)。

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