ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- 銅 ベースメタル
ペルー:Toromocho銅プロジェクト、地域住民の移転開始
2012年10月30日付け地元紙によると、2012年10月29日、Toromocho銅プロジェクトの開発予定地に位置するMorococha村住民5千人余の移転が開始された。
移転先は、同プロジェクトを実施するChinalcoによって建設されたNuevo Morococha村で、現在の村から7㎞南に位置する。Chinalcoは新しい村の建設に5,000万US$を投資し、住民が入居する住宅をはじめ、学校や病院等の公共施設や電気水道等のインフラを整備した。なお移転作業は、今後1か月間かけて1日あたり60世帯を対象に行われる計画となっている。ペルーにおいて鉱山開発による大規模な村の計画的移転が行われるのは初めてとなる。
なお、Morococha村とChinalcoの対話協議会の情報によれば、住民の95%が移転に賛成している。しかしMorococha村のSalome村長は、移転に反対する住民は2千人を超えるとしており、同村が提示する協定書をChinalcoが受けいれることを移転の条件とする旨主張している。反対派らは、移転先は湿気の多い場所であり、建築物の痛みが早いこと、また住居のサイズが小さいこと等を不満としているほか、住民らに雇用を約束する協定書を取り交わすことを要求している。
Chinalcoは、移転が完了次第、Morococha村の解体と鉱山建設を行い、2013年末からペルー最大規模の露天掘り鉱山(銅・モリブデン・銀、鉱量15億2,600万t)が操業を開始する計画である。同プロジェクトには22億US$が投資され、マインライフは36年となる見通しとなっている。
