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ニュース・フラッシュ

2012年11月12日 ジャカルタ 高橋健一

インドネシア:最高裁、鉱石輸出規制に違法判決

 2012年11月5日付けの地元報道によれば、2012年5月からの政府による未加工鉱石輸出規制に対し業界団体等が違法の訴えを起こしていた件に関し、インドネシア最高裁判所はこの訴えを認める判決を下したと報じた。訴えていたのはニッケル中小鉱山団体のインドネシア・ニッケル協会及び地方自治政府協会(Association of Municipality Governments:APKASI)で、同輸出規制を規定しているエネルギー鉱物資源大臣令2012年第7号の第21条を含む4つの条文が、鉱物石炭鉱業法(2009年第4号)及び地方自治法に違反しているといった内容であるが、鉱物石炭鉱業法自体の規定により2014年1月から予定している全面的な未加工鉱石輸出禁止措置は直接の対象となっていない。
 一方で、判決文の抜粋された一部が関係者に出回っているものの、全文は公開されていない模様で、その公開の予定や、今回の決定が全面的に訴えを認めたのか、最終判決なのか等のメディアの質問に対し、最高裁側は正式なコメントを控えており、不明確な状況であるとも伝えている。今回訴えられた形となったエネルギー鉱物資源省を含む政府側もこの時点では判決文を受け取っておらず、具体的なコメント、対応は正式な受領後としている。一部のメディアでは、最高裁の正式発表前に、情報が漏れたのではとの指摘もなされている。
 他方、11月10日の地元報道では、政府側関係5閣僚がこの件に関する会合を11月13日に開催する予定であると伝えている。参加予定閣僚は、経済担当調整相、エネルギー鉱物資源相、商業相、財務相、工業相で、その後の動向が注目される。

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