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ニュース・フラッシュ

2012年11月15日 モスクワ 大木雅文

キルギスタン:オトルバエフ第一副首相、鉱業分野の低迷に言及

 2012年11月1日付け現地報道によると、「我々は20年に亘り鉱業部門の発展を図ってきたのにもかかわらず、実現できたのはKumtor(本社:ビシケク市)プロジェクト1件だけである。あとは何もない。なぜならゲームのルールがなかったからだ」とジョオマルト・オトルバエフ第一副首相は1日、ロシア代表団との会合で発言した。
 第一副首相は、キルギス政府が世界最良レベルの鉱業関連の法律策定を決定したと述べ、「現在我々は地下資源法を策定したところであり、年末には2つめの法律のパッケージができる。我々に投機家は不要だ。我々に必要なのは理解のある現実的なパートナーである」としている。同副首相によると、Kumtorの生産量は60%減少、すなわち金採掘量は20 tではなく約6~7 tとなっており、キルギスのGDPは一気に落ち込んだ。同副首相は「我々が求めるのは計画性のある投資家である。なぜなら、特に鉱業分野には投機的な投資家が非常に多いからである」と述べている。
 これに関連する記事として、2012年11月6日付け現地報道によれば、6日、今年1~9月の社会経済発展実績に関する審議会において、経済・独占禁止政策省のサンジャル・ムカンベクトフ次官が、Kumtorにおける金生産減少による損失を他の鉱床で補填することはできないと言明している。同次官は「今年、他の鉱床(Bozymchak、Ishtamberdy、Zhamgyr)により金採掘量を増加しようとしたが成果は得られなかった」と述べ、生産落ち込みの主な原因は、鉱業企業と地域住民との紛争であるとしている。

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