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ニュース・フラッシュ

2012年11月30日 ハノイ 五十嵐吉昭

ベトナム:鉱物資源の中国への違法な輸出

 2012年11月16日現地報道によれば、ベトナムにおいて中国企業は資本や機械、技術を提供し、国内価格より高い価格で鉱物資源を買取り、違法に中国に輸出している。11月15日、国の監査機関と豪州公認会計士協会の共催で行われた「鉱物資源の管理、採掘及び貿易活動に関する監査の組織化」と題するワークショップにおいて、ベトナム北部で帳簿上より多くの石炭を採掘して、その余剰分を違法輸出する実態が明らかにされた。他にも鉄鉱石、マンガン、鉛・亜鉛、錫等の鉱物資源が違法に中国に輸出されている。このような違法輸出に関与する企業には以下の3種類がある:①正式に採掘許可を得ながら加工事業には投資をせず輸出してしまう企業、②正式な許可で採掘された鉱石を買取り中国の買手に密輸する企業、③直接密輸を請負う運送業者。公安省の経済警察局副局長によれば、認められた容量以上に採掘して密輸するような企業を取り締るため採掘活動に関する管理を強化し、長期的には全ての採掘許可を見直し、加工事業を促進すべきであるとしている。

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