ニュース・フラッシュ
2012年12月8日
シドニー
伊藤浩
豪:ジュニア探鉱会社への探鉱投資が減少
2012年12月3日付け地元紙は、近年、豪州のジュニアの探鉱会社への探鉱投資が減少しており、これら探鉱会社が苦境に立たされている旨を伝えている。民間投資会社Investmet社のMichael Fotios代表は、過去3~6ヶ月でジュニアの探査会社に探鉱費用を拠出する動きが明らかに鈍化しているとコメントするとともに、1980年代には毎年10~20件の企業が重要な鉱物資源鉱床を発見していたが、現在は毎年1~2件の企業が発見している状況であり、これは、探査部門に入ってくる投資額が減少したことが直接的な原因であるとコメントしている。同氏はまた、資源ブームにもかかわらず2004年以降の探鉱の大半は、採掘が既に行われている地域もしくはインフラが整っているいわゆるブラウンフィールドで行われてきたと指摘している。資源エネルギー経済局(BREE)は企業の鉱物資源探査支出額は近年増加しているものの、探査対象はブラウンフィールドとグリーンフィールド間で均等に分散されていないと報告している。またBREEは、直近2年間でブラウンフィールドの探鉱費の増加が著しく、2012年の探鉱費は前年比38%増の28億A$、他方グリーンフィールドの探鉱費は前年比17%増の13億A$であったと報告している。
