閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
アルミニウム/ボーキサイト ニッケル レアメタル
2012年12月20日 サンティアゴ 神谷夏実

ブラジル:Vale、ニッケル、アルミニウム資産の減損が2012年Q4の業績を圧迫

 メディア報道によると、Valeは、ニッケル及びアルミニウムプロジェクトのレビューを行い、景気後退に伴う減損処理により、2012年Q4の業績が圧迫される可能性があるという。Onca Pumaニッケル鉱山(ブラジルPara州)では、二つのフェロニッケル炉の一つが2012年6月より停止していたが、Valeは、この炉を廃炉とし、2013年に1.88億US$で再建設することを決めた。新炉は2013年第4四半期に運転開始の予定である。Onca Puma鉱山の2012年9月30日時点での簿価は37.78億US$であるが、28.48億US$の減損処理が必要であるという。一方アルミニウムに関しては、アルミニウム価格の変動及び欧州経済の落ち込みから、Valeが株式シェア22%を保有するHydro ASA社(ノルウェー)の時価総額が、Valeの取得価格を下回るレベルまで減損した。2012年9月30日時点で、同社株式の減損は13億US$となり、Valeの2012年Q4の業績を圧迫するとされる。
 今回の措置は、欧州の景気後退に起因するものであるが、2012年の欧州の鉄鋼需要は前年比8%の落ち込み、2007年比では29%の落ち込みとなっている。欧州の景気後退の影響で、鉄鋼大手Arcelor Mittalも欧州市場が売り上げの半分をしめているため、Valeと同様に減損処理を行っているとされる。

ページトップへ