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ニュース・フラッシュ

2012年12月20日 サンティアゴ 神谷夏実

ブラジル:Vale、窒素肥料プラントをPetrobrasに売却

 メディア報道によると、Valeは、窒素肥料プラントを、234百万US$でPetrobrasに売却することで合意した。これは、Valeが進めるノンコアビジネスの整理の一環で、今後は、肥料原料としてカリウム資源の開発を推し進める。同プラントは、ValeがAraucária工業団地(Para州)に保有するもので、年産1.1百万tで、アンモニア及び尿素を生産している。 Petrobrasは、今後、Valeに対し、購入価格を四半期毎に支払うが、その金額は、Valeが、1991年より25年間の契約でPetrobrasよりリースしている、Taquari-Vassouras、Carnalita両カリウム鉱区(Sergipe州)のリース料と同額になるよう、条件設定がされている。Valeは、Taquari-Vassouras鉱区で塩化カリウムの生産を行っており、最近リース期間を30年延長することでPetrobrasと合意している。同鉱区はブラジル唯一のカリウム鉱山で、2011年の生産量は、国内消費量の約9%に相当する625千tであった。ブラジルは、2011年に7.5百万tの塩化カリウムを輸入しており、カリウム資源の輸入国となっている。Valeによると、世界の塩化カリウムの消費量は、中国、米国、ブラジル、インドで59%を占めているが、このうちブラジルは13%を占めており、今後、カリウム資源の自給率増加が大きな課題となっている。Valeは、アルゼンチンでRio Coloradoカリウムプロジェクトを建設中で、2014年生産開始予定である。Valeのカリウム資源の埋蔵量は、Taquari-Vassouras鉱山が11.5百万t(カリウム品位28%)、Rio Coloradoが360.8百万t(同34.2%)である。

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