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ニュース・フラッシュ

2012年12月21日 リマ 岨中真洋

ペルー:Merinoエネルギー鉱山大臣、ペルー鉱業に明るい見通しを示す

 2012年12月21日付け地元紙によると、Merinoエネルギー鉱山大臣は、2013年上半期にはSouthern Copper社のTia Maria銅プロジェクト(Arequipa県)の新たなEIAが提出され、同プロジェクトが前進するとの見通しを示した。
 Tia Maria銅プロジェクトは、淡水化した海水を利用する計画であるにも関わらず、水資源への影響を危惧する地元住民が反対、2011年当時のGarcia政権は抗議行動の激化を受け、「修正不可能な不備」を理由に、エネルギー鉱山省に提出されていた、同プロジェクトの当初のEIAを却下、プロジェクトエリアからの重機撤去命令後、プロジェクトは事実上中断されていた。
 Merino大臣は、Southern Copper社はこれまでの経緯を教訓に、新たな方針のもとでプロジェクトを実施する意向があるようだとコメントした。Tia Maria銅プロジェクトには10億US$が投資される計画となっている。
 一方、Merino大臣は、Minas Conga金プロジェクト(Cajamarca県)についても言及し、Yanacocha社はCajamarca県との相互理解を深め、プロジェクト実施に向けた新たな気運が生まれているとの考えを示した。さらに、今後約2年間にわたる社会対策を行うことを前提に、同プロジェクトは実施されるべきだとコメントした。
 さらに、Antamina銅・亜鉛鉱山(Ancash県)やCerro Verde銅・モリブデン鉱山(Arequipa県)の拡張、Antapaccay銅プロジェクト(Cusco県)、Toromocho銅プロジェクト(Junin県)、Constancia銅プロジェクト(Cusco県)等の操業開始によって、ペルーの銅生産量は今後2年間で倍増するとの見通しを示した。

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