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ニュース・フラッシュ

2012年12月21日 メキシコ 高木博康

メキシコ:Minera Frisco社のTayahua多金属鉱山における周辺住民との抗争に関しサカテカス州政府が連邦政府に仲介を依頼

 2012年12月18日付け業界紙等によるとMinera Frisco社のTayahua多金属鉱山における周辺住民との抗争に関し、サカテカス州政府が連邦政府に仲介を依頼した。
 2週間ほど前に同鉱山の坑内掘部分の発破により、土地の陥没がおき、鉱山周辺の多数の家屋に損害が出た。同社は、コミュニティ全体の集団移転のための代替地を用意し、代替の住宅建設費も補償するとしているが、多くの住民がこの提案を拒否している。こうした中、一部の住民が鉱山施設を占拠し、サカテカス州政府が仲介を試みるものの、解決の見通しは立っていない。
 同社は、世界的大富豪カルロス・スリム氏の持つGrupo Carsoの鉱山企業で、2011年1月にメキシコ株式市場に上場している。
 同鉱山の2011年の生産量は、金0.16 t、銀57.1 t、亜鉛27.1千t、鉛5.3千t及び銅8.2千tであった。また、同鉱山では、銅の選鉱プラントを3,700 t/日から20,000 t/日に拡張する工事を進めている。

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