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ニュース・フラッシュ

2012年12月25日 調査部 渡邉美和

中国:コークスの輸出関税取消、輸出枠制度はどうなるか

 現地報道によると、財政部が18日に発表した2013年中国輸出商品税率表でコークスについて輸出関税が設定されなくなったことが市場に波紋を呼んでいる。市場価格は発表後、小幅で高下したものの、基本的にはその価格は維持されているとはいえ、2013年1月1日から、これまで40%の税率が課せられていたコークスの輸出関税が取り消されることについて、業界内でも憶測が飛び交っている。
 2012年1月、WTOは2009年に米国等が提訴していた中国のコークス等での輸出税と輸出枠制度について、WTO規則に違反していると裁定を下した。中国コークス協会の黄金干会長は、業界内では輸出関税の取消はうわさされていたと語り、今は輸出枠制度に非常な関心が注がれているとも語っている。政府はまだこの問題に公式の発表をしていないが、WTOの裁定に基づくなら、中国はコークスの輸出枠制度の維持もできなくなる恐れがあるとの見方もある。

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