チリ：Pascua Lama金-銀プロジェクト、氷河保護対策不備に対する制裁の可能性

　メディア報道によると、チリ公共事業省水利総局はPascua Lama金-銀プロジェクトの氷河保護対策に不備があるとして、制裁措置または環境認可の取り消しの可能性について言及した。同プロジェクトをオペレートするBarrick Goldは、オープンピット建設作業時に発生する粉塵の氷河への堆積を防ぐ粉塵抑制策の実施を環境影響調査の際に約束していたが、水利総局による現地調査の結果、氷河に厚さ数センチの粉塵層の堆積が確認され、Barrick Goldが提出した氷河のモニタリング報告書に不備があることが判明した。
　Pascua Lama金-銀プロジェクトはチリ第Ⅲ州とアルゼンチンSan Juan州にまたがる二国間開発プロジェクトで、年80～85万oz(24.9～26.4 t)の金生産が見込まれている。