閉じる

ニュース・フラッシュ

2013年1月23日 北京 篠田邦彦

中国:レアアース等9業種の重点産業の統合再編に関する計画案を公表

 安泰科によれば、中国工業情報化部などの部署は「重点産業の統合再編促進に関する指導意見」を共同で発表した。今回初めて正式文書の形で、自動車、鉄鋼、セメント、船舶、電解アルミニウム、レアアース、電子情報、医薬及び農業産業化など9業種における統合再編を明確にした。買収統合する対象は主に資源、交通などの分野に集中している。

 本「意見」に基づく9業種の重点産業の関連統合再編目標は、以下の通りである。

・ 自動車産業

2015年までに、上位10社の自動車製造企業の産業集中度90%を達成し、3社~5社の競争力ある企業集団を構築する。自動車企業は、統合再編により重要資源を整理し、製品の系列を改善し、経営コストを削減し、生産能力の効率性を高め、独自に製造したメーカーブランドを発展させ、企業の競争力を強化し、スケール化、集約化した発展を目指す。

・ 鉄鋼産業

2015年までに、上位10社の鉄鋼企業集団の集中度60%を達成し、競争力ある企業集団または国際影響力を持つ企業集団を3社~5社構築する。地域市場で競争力のある企業集団を6~7社構築する。大手鉄鋼集団による地域や所有制を越えた統合再編事業を奨励する。地域にある優勢鉄鋼企業による統合再編を積極的に奨励する。企業の数を大幅に削減し、鉄鋼産業の集中度を高める。

・ セメント産業

2015年までに、上位10社のセメント生産企業の集中度35%を達成し、生産能力1億t以上、鉱山・骨材・コンクリート、セメントベース材料製品など産業サプライチェーンを完備させ、競争力や国際的影響力のある建築材料企業集団を3社~4社構築する。大手セメント集団による地域、所有制を越えた統合再編事業を奨励する。集約的な発展を目指し、企業間の連携や経営困難企業と中小規模企業の統合を奨励し、生産能力による合理的配置を実現する。

・ 船舶産業

2015年までに、上位10社の船舶製造企業の造船竣工量は国内竣工総量の70%以上を占め、5社以上の企業が、世界的造船企業上位10社企業ランキングに入る。5~6社の国際的競争力のある海洋工事装備産業の総請負業者と一連の下請け業者を構築する。いくつかの国際競争力のあるブランド船舶修理企業を構築する。大手造船企業を主体に、積極的に地域、業界、所有制を越えた統合再編を促進し、資源配置を改善し、国際競争力のある企業集団を築き、産業の集中度を高める。

・ 電解アルミニウム産業

2015年までに、競争力と国際影響力のある電解アルミニウム企業集団を数社構築し、上位10社企業の製錬生産量が国内総生産量に占める割合90%の達成を目指す。経済、技術及び管理面で強い企業による統合再編を奨励し、地域、業種、所有制を越えた統合再編を支援する。

・ レアアース産業

大規模企業を基盤とし、連携・統合・再編などの方式を通じ、資源統合を大いに促進し、レアアース採掘企業及び製錬分離企業の数を大幅に減少し、産業の集中度を高め、大規模企業が主導するレアアース産業の形態を基本的に形成する。

・ 電子情報産業

2015年までに売上額1,000億元以上の大規模企業を5~8社構築する。売上額5,000億元の大規模企業を築く。先頭企業による統合買収を支援し、産業サプライチェーンの統合を促進し、産業サプライチェーンの管理及び運営レベルを高め、産業サプライチェーンによる全体競争力を強める。

ページトップへ