閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
タングステン レアメタル
2013年1月24日 北京 篠田邦彦

中国:厦門タングステン業がレアアース採掘権の承認取得か

 安泰科によれば、中国国土資源部が原則としてレアアース鉱物の新規探査、採掘申請登録受理を一時停止する状況の中で、福建省政府から支援を受けている厦門タングステン業が「特別待遇」で採掘権を獲得する可能性がある。

 情報によると、厦門タングステン業傘下にある福建省長汀の中坊レアアース鉱区が2012年末に環境保護部による環境アセスメントの公示を行った。環境保護省による承認文を通達した後、国土資源部による審査・認可段階に入る。採掘権が発行されれば、福建省にとって6件目で、厦門タングステン業にとって4件目となる見込み。

 業界内の関係者の話によると、これは厦門タングステン業が本件を特例で認められたに過ぎない。中国政府は依然として、レアアース鉱物の新規探査、採掘申請登録受理の一時停止制度を実施している。

 資料によると、当該鉱区はイオン型レアアース鉱山で、埋蔵量は1,258.45 t(レアアース酸化物換算量)で、中小規模鉱床である。鉱山のマインライフは7.69年で、年間生産量を150 tと計画している。

 中国国土資源部が、レアアース鉱物の新規探査、採掘申請登録受理を一時停止していることにより、2010年から国内のレアアース業界の中で積極的に統合事業が展開され、広東、広西、湖南省などいくつかの地区が新規探査権を申請していたが、許可証は発行されなかった。中国国土資源部が公表した「レアアース探査権リスト」と「レアアース採掘権リスト」によると、2012年9月までに国内のレアアース探査権は10件となり、採掘権は113件から67件に整理統合されている。

 厦門タングステン業は、生産能力ではレアアース製錬分離5,000 t、希土類金属2,000 t、酸化物2,000 t、発光材料1,600 t、高性能磁性材料6,000 t(第1期では3,000 t)であるが、現在さらに生産能力を拡張し続けている。

ページトップへ