閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル レアメタル
2013年1月28日 メキシコ 高木博康

ドミニカ共和国:国連開発計画、XstrataのFalcondoフェロニッケル鉱山の環境影響評価報告書の審査を開始

 2013年1月23日付け業界紙等によると、国連開発計画(UNDP)は、XstrataのFalcondoフェロニッケル鉱山の環境影響評価報告書の審査を開始した。

 2013年1月23日にJOGMECメキシコ事務所が経済・企画・開発省、Xstrataの現地法人Falcondo Xstrata Nickel社等の関係者から事実関係を確認したところ以下のとおりである。

・ 2012年7月、Xstrataの現地法人Falcondo Xstrata Nickel社は、現在主に採掘しているBonao地域の北西部のLoma Miranda地域の開発を開始する旨公表した。

・ その後、同社とかつて金銭関係でトラブルになったことのある人物を中心とする地元の環境NGO等が水源が汚染されるとして抗議活動を開始した。

・ 2012年9月末、環境NGOの訴えを受けたLa Bega県の地方裁判所がLoma Miranda地域における一切の活動を禁止する裁定を下した。同社は、水源を守るために地元住民が伐採した森林の植林活動を行っていたが、この訴えを受け、植林活動を中断した。なお、同社は、水源の重要性を認識した上で、開発を行うのは水源と反対側の山の斜面から東側とのことである。

・ 同社は、直ちに高等裁判所に告訴するとともに、政府に仲介を依頼した。

・ 2012年10月、8月に就任したメディーナ新大統領が両者から意見を聞いた上で、UNDPに調査を依頼し、この調査結果を尊重して判断することを表明した。

・ UNDPの調査は、6月頃までに結論が出る見通しである。

・ 同社は、同国政府によりLoma Miranda地域の開発が認められた場合には今後25年間鉱山を続けるが、仮に認められなかった場合には4~5年で同国から撤退する旨表明している。

ページトップへ