ニュース・フラッシュ
2013年1月29日
北京
篠田邦彦
モンゴル:中国アルミ、モンゴル側の一方的石炭契約破棄に対し返答
安泰科によれば、中国アルミ業総公司傘下の中国アルミ国際貿易有限公司の李東光総経理が1月28日に表明したところによると、モンゴルETT社(Erdenes Tavan Tolgoi LLC、ETTと略称)は自ら契約を破棄し、2011年7月に締結していた「TT東部地域による石炭供給長期契約」について再交渉を行い、石炭の供給価格を引き上げ、供給量を削減する案を提出した。それに対し中国アルミは、モンゴルの新政府及びETT社の新しい管理者が契約書を慎重に検討すべきであり、もし契約を破棄すれば、中国アルミは法に訴えなければならないと伝えた。
ETT社はモンゴルの大手国有石炭鉱企業で、ウランバートルに所在する。「TT東部地域による石炭供給長期契約」に基づき、中国アルミは同プロジェクトを推進するため3.5億US$を融資し、ETT社から一定価格の石炭の供給を受けることになっている。
モンゴル政府の新しい指導者の交替によって、中国企業はモンゴルと締結した初めての長期契約の破棄に直面する。モンゴル中華総商会の李争栄副会長の話によると、ETT社が契約を一方的に破棄することは、現在、約5,000社の中国企業がモンゴルで事業を展開する中で、利益を得ることができる企業が多くても50社という、外資企業にとってのモンゴルの投資環境の過酷さを反映している。
