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レアメタル
2013年1月29日 調査部 渡邉美和

中国:広西自治区人民代表大会委員、錫資源税の従価税化を提議

 広西壮族自治区は錫資源が豊かで、中でも南丹県は14万tの資源量を有している。社会発展に従い錫の需要量は増加しているが、資源の有限性という矛盾を抱え、いかにして有効な錫資源の保護と開発を行うかという問題は業界最大の関心事となっている。

 2013年1月に開催された自治区の人民代表大会と政協会議では、少なからぬ委員から、錫の資源税の従価税化の提議がなされている。従価税化試行に含まれることにより、より有効な保護と開発ができようという見方が背景となっている。

 現在の錫の資源税は、従量課税であり、税率が極めて低く設定されていて、これが品位の「抜き掘り」や乱掘そして環境破壊など厳しい現状をもたらしているとして、「現税制は資源節約型社会の構築という要求とは相いれない」と自治区人民代表大会の寥国璋南丹県長は指摘する。「資源税は地方税収だが、課税が低ければ地方の受益も明瞭ではなく、継続的発展や生態系回復への影響効果も発揮できない」としている。

 実際問題として資源税制度の改定は既に国家経済体制の改革の重要な範疇として明確に方向づけられている。資源の合理的利用の促進などのための高負担化も国レベルで明示されている。

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