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- 鉱種:
- 銅 ベースメタル
ペルー:市民オンブズマン、Cañariaco銅プロジェクトによる農民コミュニティ所有地利用許可の精査をエネルギー鉱山省へ要請
2013年1月28日付け地元紙によると、地域住民が反対運動を行うCañariaco銅プロジェクト(Lambayeque県)では、2012年7月23日に裁判所の指示に基づく住民総会が実施され、総会に出席したSan Juan de Cañaris農民コミュニティの住民725名のうち70%にあたる約500名が、Candente Copper社(本社:カナダ)による探鉱活動に賛成を表明した。しかしその後2012年9月30日に別途住民投票が実施され、投票を行った住民ら1,896人の95%が探鉱活動に反対の意思を表明した。 これまでCandente Copper社及び政府は、裁判所の指示によって行われた2012年7月の住民総会の結果を法的に有効な探鉱活動の裏付けとしつつ、住民総会の結果に法的拘束力はないとの見解を示してきた。 しかし、コミュニティの選挙人名簿には3,480名の住民が登録されているだけでなく、コミュニティ所有地における経済活動・民間投資法(法律26505)には、「コミュニティ所有地の貸与その他の活動は、コミュニティ住民の3分の2以上の賛同を得なくてはならない」との規定があり、2012年7月の住民総会の結果の合法性に対する疑問が生じている。 このような中、市民オンブズマンはエネルギー鉱山省に対し、Candente Copper社に対する探鉱実施許可はコミュニティ住民の3分の2の賛同を得ていない可能性があるとして、住民総会の議事録の精査を要請するとともに、同社がコミュニティの土地使用許可を有しているのかを確認することを推奨した。 一方、中央政府及び地元政府は、プロジェクト反対運動と地元地域の開発プロジェクトを協議するための2つの協議会を発足させた。
