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ニュース・フラッシュ

2013年2月5日 北京 篠田邦彦

中国:中科英華、厚地レアアースの100%の株権益を取得

 安泰科によれば、1ヵ月近く続いた厚地レアアースの株権益論争にようやく決着がついた。中科英華とチベット発展が2013年2月5日に公告を発表し、チベット発展は徳昌厚地レアアース鉱業有限公司の株主である成都市広地グリーン工事開発有限責任公司との協力事業を中止し、中科英華が成都市広地グリーン工事開発有限責任公司から残りの50%の権益を買収する。これによって、チベット発展は厚地レアアースの権益買収競争から脱退し、中科英華は同企業100%の権益を保有することになる。

 発表した公告の中では、これまで中科英華は2013年1月22日に四川省成都市広地グリーン工事開発有限責任公司と50%の株式買収の枠組み協定を締結したと指摘。中化英華は四川省成都市広地グリーン工事開発有限責任公司が所有する徳昌厚地レアアース鉱業有限公司の50%の株式を買収する予定。

 チベット発展は、2013年2月に成都市広地グリーン工事開発有限責任公司と「投資協力プロジェクトの中止に関する協定」を締結し、両社の話し合いにより、チベット発展は保有していた厚地レアアースの26.67%の権益を返却し、成都市広地グリーン工事開発有限責任公司が投資金2億元を清算した後、チベット発展に返却し、さらに2011年~2013年までの投資利益金5,490万元も返却する。

 資料によると、徳昌厚地レアアース鉱業有限公司は2011年3月25日に設立され、登録資本金は7億5,000万元で、主にレアアース精鉱、ストロンチウム、バリウム、鉛、蛍石、シリコン・マグネシウムの加工や販売事業を展開している。

 チベット発展が権益の譲渡協定を締結する前、徳昌厚地レアアース鉱業有限公司の権益配分は、成都市広地グリーン工事開発有限責任公司が3億7,500万元出資で50%権益、チベット天峰金輝投資有限公司が1億7,500万元出資で23.33%の権益、チベット発展が2億元出資し、26.67%の権益を所有していた。

 徳昌厚地レアアース鉱業有限公司は、西昌志能実業有限責任公司の100%の権益を保有している。

 徳昌厚地レアアース鉱業有限公司の買収価格についてはまだ確定していない、評価機関による評価報告の提出後に価格が決められる、と中科英華の関係者は述べた。

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