ニュース・フラッシュ
2013年2月8日
メキシコ
高木博康
メキシコ:経済大臣、鉱業法改正の基軸は法的安定性の向上とロイヤルティの導入
2013年2月1日付け業界情報によると、Ildefonso Guajardo経済大臣は、2013年H2に予定している鉱業法改正の基軸は、法的安定性の向上と地域コミュニティへの享受を目的としたロイヤルティの導入にある旨明らかにした。
同大臣は、現行は、申請が出てからその地域が鉱業にふさわしいか否かを判断している。予め鉱業活動を許可する地域と禁止する地域を明確化することで、法的安定性を高めたいとしている。また、ロイヤルティの導入によって地域コミュニティが恩典を受けることで鉱業活動への反対が減り、ポテンシャルが高いメキシコ鉱業をより一層発展させることができるとしている。
これに対し、ロイヤルティの導入は、例え1%、2%といった低率であったとしても、事業期間の長い鉱業分野においては投資家は次の政権がまたロイヤルティを上げるのではと考えることから、メキシコの鉱業の発展の阻害要因になるとするアナリストもいる。
2012年12月にPeña Nieto新大統領が主要野党と交わした合意文書には、鉱業活動地域に位置する地域住民への還元を目的に現行鉱業法を改正する旨が記されている。