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豪:Norilsk Nickel、Lake Johnstonニッケル鉱山撤退を検討
2013年2月1日付け現地報道によると、Norilsk Nickel(本社:モスクワ市)は、豪州資産の一部の閉鎖もしくは売却の可能性を検討している。対象となるのはLake Johnstonニッケル鉱山である。
情報筋によると、数社の豪州企業と国際企業が既にLake Johnston鉱山に関心を示しており、Norilsk Nickelと秘密保持契約を結び、資産のデューディリジェンスを実施している模様。売却手続きには3~5ヵ月かかると見られるが、この場合Lake Johnston鉱山の操業は中断せず、従業員は新しい雇用主のもとに移る。買収側候補の企業名は明らかにされていないが、Lake Johnstonの鉱石の一部は隣接するBHP Billitonの事業所に販売されているため、同社がこの資産に関心を持っている可能性はある。また、世界中の資源プロジェクトを買い占めている中国の投資ファンドが注目する可能性もある。
売却が上手くいかなければ、鉱山の操業は停止され、2013年4月22日から休止する。
Norilsk Nickelが豪州資産を取得したのは2007年のことである。同社はLionOreの鉱山と共に、Black Swan、Cawse、Waterlooの各社とHoneymoon Well鉱床を買収し、取引総額は40億US$を超えた。しかし、ニッケル価格の下落により2008年には全ての事業所が休止することになった。
最初に操業を再開したのがLionOreである。2011年、Norilsk Nickelは鉱石からのニッケル抽出技術の改良を発表した。残りの企業は依然として休止状態にある。
BCSのアナリスト、キリル・チュイコ氏によると、LionOreの資産は低品質で、現行市場価格ではほとんど採算がとれない。同氏は「Norilsk Nickelは資源を適正化する必要があり、金属価格上昇の見込みも小さいことから、Lake Johnston鉱山の売却は意味がある。赤字資産である以上、いかなる価格で売却してもNorilsk Nickelにとってはプラスとなる」としている。
