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ニュース・フラッシュ

2013年2月11日 モスクワ 大木雅文

ロシア:2020年までのレアアース生産計画における投資額は1,470億ルーブル

 2013年2月6日付け現地報道によると、連邦内閣はこのたび、産業貿易省が策定したレアアース生産計画を承認した。

 本計画は2段階に分かれている。2013~16年に予定されるのは研究開発と地質調査の実施及び国家勘定への鉱床の登録、レアアース分野の現代的な法基盤、技術規範的基盤の構築である。第一段階の資金総額は約725億ルーブル、うち80億ルーブルが政府資金、2020年までの計画全体の資金総額は1,470億ルーブル、うち234億ルーブルが政府資金である。

 産業貿易省のグレプ・ニキーチン次官は「『レアメタル・レアアース技術』計画の目的は、ロシアの軍需・民需産業の需要を満たし、海外市場に進出するために、レアメタル・レアアース生産の究極の技術を開発・習得することである」と述べた。同次官は「計画の実現は、国のレアアース産業創設により2020年までに国内需要を完全にカバーすること、ロシアが高付加価値製品で世界市場に進出することを想定している」と強調した。

 同次官はまた、「計画の第二段階では、試験生産施設の立ち上げとその規模拡大において、政府保証融資、利子補給、税優遇措置、許認可システムの改善といった政府支援を予定している」と述べた。

 「レアメタル・レアアース技術」計画は、国家プログラム「産業の発展とその競争力向上」の一部である。

 近年、世界のレアアースの約95%は中国で生産され、うち40%以上が世界最大のバヤンオボ鉱床(内蒙古)で採掘されている。中国以外では、米国、インド、マレーシア、ロシア(ムルマンスク州Lovozero鉱床のロパライト含有鉱石)で若干量のレアアースが抽出されている。

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