ニュース・フラッシュ
2013年2月18日
ロンドン
小嶋吉広
英国:2012年の金属業界のM&Aは減少
Ernst & Young(本社:ロンドン)が2013年2月18日にリリースしたM&Aに係るレポートによれば、2012年の世界の金属業界でのM&Aは件数では941件、金額ベースでは1,040億US$となり、対前年比でそれぞれ7%、36%の減少となった。2012年は世界経済の減速により件数、金額ベースともにリーマンショック後では最も低い水準となった。金額ベースの内訳を地域別(被買収企業の所在地)で見ると、アジア(約40%)に次いでアフリカが2位(約20%)になり、資源権益確保に向けフロンティア地域への投資が促進されている傾向が窺える。最近のM&Aの特徴として、中国国営企業のように政府の支援を得た投資家や、CIC(中国投資有限責任公司)やTemasek(シンガポール)等のSWF(政府系ファンド)による投資/買収が増えていることが挙げられ、2013年以降もこの傾向は拡大するものと見込まれている。