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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2013年2月23日 モスクワ 大木雅文

ロシア:UMMC、非鉄製錬事業発展に約80億ルーブルを投資予定

 2013年2月14日付け現地報道によると、ウラル採鉱冶金会社(略称:UMMC、本社:スヴェルドロフスク州ヴェルフニャヤ・プィシマ市)は、非鉄製錬所発展に約80億ルーブルの投資を予定している。同社のゲンナジー・スコポフ製錬部門技術担当次長が、第18回フォーラム「ロシア・CISの金属」で発表した。

 同氏は「非鉄製錬部門の発展には銅製錬・精錬施設の近代化、亜鉛生産施設の改修が必要である」と述べた。具体的には、現在Svyatogorにおいて化学・冶金コンプレックスの改修が行われている。投資総額は約50億ルーブル、作業完了は2017年を予定している。Sredneuralsk銅製錬所(SUMZ)では2009年11月、投資額140億ルーブルで新規硫酸プラントが操業を開始した。UMMCの中核企業Uralelectromedでは2012年2月、銅カソード年産15万tの新規銅電解プラント第一期分が操業を開始した。投資額は44億ルーブルで、プラントの総生産力は年産50万tとなる。さらに、銅精錬施設の改修計画では、2018年までに銅電解プラント第二期及び第三期の段階的建設、硫酸塩プラントと化学冶金プラントの改修が予定されている。また、銅製錬プラント第5電気炉の近代化も予定され、プロジェクト費用は12億ルーブルである。Electrozinc近代化への投資は2009~2012年で15億4,000万ルーブルとなった。2012年、鉛生産部門では旧炉に替わり日産80 tの新炉が操業を開始した。また、新規電解プラントの建設も続いている。

 チェリャビンスク亜鉛工場(CZP)では、生産力拡大に向けた生産施設改修が行われている。具体的には、第5ウェルツキルンが操業を開始した。2006~2009年の投資額は約7億5,000万ルーブルであった。また、同工場では新規還元ユニットが稼働を開始し、硫酸製造プラントにフィルターが追加設置された。硫酸プラント関連の投資総額は約1億8,900万ルーブルであった。湿式製錬プラントには、濾過ケーキ用新規フィルター2基が9,000万ルーブルで設置された。リーチングプラント改修向け投資は2010~2012年で1億9,000万ルーブルとなった。加えて現在CZPでは第6ウェルツキルンの設計が進められている。投資予想額は約12億ルーブルである。また、閉鎖式水循環システムの設計も予定されている。

 UMMCはロシア第2位の銅・亜鉛生産企業である。2012年の生産量は銅線材38万6,000 t、鉛約2万t、亜鉛約25万t(CZP分を含む)。

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