ニュース・フラッシュ
2013年3月9日
ハノイ
五十嵐吉昭
ベトナム:タンライ・アルミナプラントの経済性について
2013年3月6日付けで地元紙が報じた商工省重工業局長のインタビューによれば、ベトナム中部高原ラムドン省で試験操業を開始しているタンライ・アルミナプラントの経済性について、商工省の命により操業社であるベトナム国営鉱山企業Vinacominが再評価している。これは当初の想定より初期投資費用が30%増加し、アルミナ価格がトン当たり42 US$計画承認時より下落し、生産コストも計画承認時にはアルミナ1トンあたり284 US$であったものが、2012年末時点では333 US$になったためである。また、重工業局長はアルミナプラントに給鉱するボーキサイト鉱山の土地補償費用が非常に高額なこと、及び環境保護費が鉱石トン当たり3万ドンと極端に高いことを見直すべきとしている。その上で、今後アルミナ価格の上昇が見込まれること、及びアルミナプラントで発生する赤泥の有効利用を技術開発していることを明らかにし、将来の経済性に楽観的な見方を示した。タンライ・アルミナプラントは年間65万tのアルミナを生産する能力があり、今年第2四半期から本格操業を開始する予定。
